有圧換気扇とは一体何?仕組みや業務用換気扇との違いをご紹介!

皆さんこんにちは。大阪・東京・中四国に拠点を置き、全国の空調設備のメンテナンス及び工事を請け負っている英和商工株式会社です。


今回の記事では、有圧換気扇の特徴から業務用換気扇との違い、どの様なシーンや場面で有効的であったり必要か選び方のポイントまで解説していきます。

有圧換気扇の導入を検討している施設のご担当者様はぜひ最後までご覧ください。


半導体や電子機器、医薬品を扱う工場や病院にあるクリーンルーム。特殊な環境ゆえに適切な換気が求められる場所です。


そのような場所に業務用換気扇をお使いの施設も多いと思います。しかし、悪天候時は風量が下がってしまうなどの問題から、室内の空気を一定に保つには不十分です。


そこでおすすめの換気扇が「有圧換気扇」です。業務用換気扇ではまかなえない、より高い条件が求められる場所には、有圧換気扇を設置することを推奨します。

ただし、有圧換気扇にもさまざまなタイプがあるため、選ぶときのポイントを押さえておくことが重要です。また名称については略して「有圧扇」とも呼ばれます。




■有圧換気扇って何?



有圧換気扇とは、空気に圧力をかけることで一定の換気を可能にした換気扇のことです。空気に圧力をかけることから「有圧」と名付けられています。


一般の家庭で使われているプロペラファンや有圧換気扇以外の業務用換気扇などは、風が強いときには外からの空気抵抗を受けて、排気量が下がってしまうのが普通です。

その点、有圧換気扇は空気に圧力をかけることで外からの逆流を防ぐため、天候に関わらず一定の換気ができます。


この有圧換気扇が持つ、空気に圧力をかけて流れを一定に保つことを「静圧」といいます。静圧は換気扇の能力そのものということもできるでしょう。静圧が高ければ遠くまで風を送ることができ、能力が高い換気扇といえるからです。静圧の値はPaで表され、一般的に29〜39Pa以下が通常の換気扇、294〜392Paが有圧換気扇とされています。


有圧換気扇の特徴は、本体の持つ静圧以内であれば、静圧により悪天候でも風量を落とさずに一定の換気ができること。そして、短時間で大量の空気を換気できることです。



■有圧換気扇が適している場所とは?



有圧換気扇は主に業務用として、工場や病院、飲食店、その他さまざまな施設で使われています。


たくさんの機械を動かすような工場では、それだけ熱も発生します。危険な液体やガスを扱っているにも関わらず換気ができていなければ、人体への悪影響も心配されるでしょう。


飲食店では火を扱うため、スモークの発生に注意が必要です。視界が悪ければ従業員だけでなく、お客様にも影響が出ます。


また、厳密な管理を必要とするクリーンルームにおいても、天候に左右されない有圧換気扇が必要です。


このように、有圧換気扇が適している場所は、常に適切な空気の入れ替えが必要な施設や、一般的な業務用換気扇では対応できないような施設ということができます。




■有圧換気扇と業務用換気扇の違いは?



有圧換気扇は主に業務用として使われていますが、業務用換気扇の中でも有圧換気扇とそうでない換気扇があります。この違いは「静圧」があるかどうかです。


静圧がない換気扇は外気の影響を受けてしまうため、有圧換気扇ではありません。そのような換気扇は悪天候で風量が下がってしまったり、一度に換気できる風量が少なかったりします。


静圧があるかどうかは、プロペラ周りにある部品で判断可能です。ベルマウスという空気に圧力をかけるための部品で、これがあれば周囲の環境に左右されず換気を一定に保つことができます。


※ベルマウス:入り口が広く出口が狭い構造にすることで、空気に圧力をかけ外気の影響を受けにくくする部品


ちなみに業務用換気扇は、排気専用で給気運転ができません。そのため、設置の際は給気穴の確保が必要となります。一方、有圧換気扇はダクトを利用した排気や、給気が取りづらい場合にも使用できます。




■有圧換気扇の選び方4つのポイント



有圧換気扇はさまざまなメーカーから販売されていて種類も豊富です。特殊な性能を備えているものもあることから、何を基準に選んだらいいか知りたい方も多いと思います。


ここでは、有圧換気扇の選び方について、4つのポイントを解説します。


・風量で選ぶ


有圧換気扇と一口にいっても、換気できる風量はさまざまです。中には羽根を高速回転させて大風量を起こすタイプのものもあります。

そのような大風量タイプの有圧換気扇は、工場や倉庫のような広い空間での使用におすすめです。


排気と給気が大きく、短い時間で一気に広い空間を換気できるため、どこにいても快適に作業を進められます。


・静音性で選ぶ


集中力が必要となる作業場や静かな病院などには、静音性の高い有圧換気扇がおすすめです。低騒音型というタイプを選ぶか、多少風量は下がりますが、フィルターをつける方法もあります。


騒音を抑えることで会話や指示が聞き取りやすくなったり、作業に集中しやすくなったり、ストレスが少なくなったりするなど空気環境以外でも快適な空気の提供をすることが出来ます。


・防錆性で選ぶ


有圧換気扇はプールや温泉施設、油が多い厨房など、湿度や塩素が気になる場所ではサビついてしまうことがあるので注意が必要です。


そのような場所では、防サビタイプやステンレス製の有圧換気扇を選ぶといいでしょう。ステンレス製はサビにくく、耐食性に優れた素材です。


・デザイン性で選ぶ


レストランや飲食店、学校や公共施設など、人目につきやすい場所では、デザイン性の高い有圧換気扇を選ぶのがいい選択です。


換気扇の羽根が見えにくいデザインとして、格子タイプやメッシュタイプ、ガードタイプなどが販売されています。どのタイプがいいかは、実際に見てみると判断しやすいでしょう。



■まとめ



この記事では、工場や病院のクリーンルームにおすすめの有圧換気扇について、静圧との関係から業務用換気扇との違い、選び方の4つのポイントまでお伝えしました。


有圧換気扇はサイズやタイプなどが豊富で、なかなか自分で決めるのは難しいものです。設置には建築基準法による風量計算が必要だったり、全体の換気を考えて設置場所を決める必要があったりと、専門性の高い工程がいくつもあります。


高所作業により危険性も増すため、有圧換気扇の取り付けをお考えの場合は、実績豊富で信頼できる業者に依頼することをおすすめします。



■有圧換気扇の取り付けは実績豊富な英和商工株式会社へ!



英和商工株式会社は1969年の創業から50年以上にわたり、空調設備のプロフェッショナルとして、工場や病院、研究施設、オフィス、商業施設など、あらゆる建物での空調工事・メンテナンスに対応してきました。クリーンルームなど特殊な環境での工事も多く手掛けています。


当社の強みは、診断から施工、アフターフォローまでワンストップでサポートできる点です。それぞれの工程を別の業者に依頼すると、余計にコストがかかったり、何度も説明しなければいけなかったりと手間がかかります。また、空調は設置して終わりではなく、工事完了後も長く保持できるよう定期的なメンテナンスが必要です。


英和商工株式会社では、すべての工程をお任せいただくことで、質の高い施工・サービスの提供をお約束いたします。


また、当社は空調機には欠かせないフィルターの卸業務も手掛けている会社です。

さまざまなサイズや大きさのフィルターを取り揃えているため、ほとんどの形状に対応できます。異なるメーカーであってもサイズに合わせて対応できますので、メーカーを問わずご相談いただけます。


大阪、東京、中四国を拠点に、全国からの依頼に対応していますので、有圧換気扇の設置や空調のメンテナンスに関わるご相談は、ぜひ英和商工株式会社へお気軽にご連絡ください。