業務用エアコンが壊れた! 修理と買い替えの判断基準を徹底解説!

皆さん、こんにちは。大阪・東京・中四国に拠点を置き、全国の空調設備のメンテナンス及び工事を請け負っている英和商工株式会社です。


業務用エアコンは、オフィスや店舗、工場に病院といった大規模な施設に必須の設備です。しかし、エアコンはある日突然故障したり、調子が悪くなったりすることがあります。


この際、「業者に修理してもらうべきなのかな? それとも思い切って買い替えるべきなのかな?」と、判断に迷った経験のある方もいるでしょう。実際のところ、業務用エアコンの修理と買い替えはどちらがお得なのでしょうか? ここでは、業務用エアコンの修理と買い替えの判断基準や、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。




■修理と買い替えの判断基準①~使用年数で判断


業務用エアコンの修理と買い替えを判断する際、重要な基準となるのが使用年数です。使用頻度や使用環境にもよりますが、業務用エアコンの寿命の目安は、10年~15年程度とされています。この期間中のどのタイミングで故障したのかによって、適切な対処法は変わってきます。


一般的に、業務用エアコンの保証期間は1年間なので、使用期間が1年以内であれば保証を使っての修理が可能です。また、使用年数が7年未満であれば、保証期間が切れていたとしても、修理で十分に対応できる可能性があります。この期間内なら、まず修理を検討するのがおすすめです。


しかし、使用年数が10年以上になると、部品の劣化が進んでいて故障のリスクが高まります。たとえ修理して動くようになっても、すぐにまた別の箇所が故障してしまう可能性があるわけです。


それに加え、メーカーに補修用部品のストックがないケースが少なくありません。エアコンの補修用部品の保有期間は、9年~10年程度だからです(メーカーによって異なります)。そのため、使用期間が10年を超えているなら、買い替えを検討した方がいいでしょう。


エアコンの寿命については、こちらの記事で詳しく解説しています。

https://www.eiwashoko.co.jp/blog/column/162908




■修理と買い替えの判断基準②~故障の種類で判断



使用年数と並び、修理と買い替えの判断基準になるポイントが「故障の種類」です。エアコンのさまざまな故障内容の中でも、特に重大な故障としては「コンプレッサーの故障」と「冷媒ガス漏れ」が挙げられます。


これらの故障は修理費用が高くなりやすいため、修理より買い替えの方がお得になるケースが多いのです。それぞれの故障の内容について確認しておきましょう。



〇コンプレッサーの故障

コンプレッサー(圧縮機)は、熱を運ぶ冷媒ガスの温度をコントロールする、エアコン室外機の心臓部と呼べる部分です。コンプレッサーが故障すると温度調節ができなくなり、冷房・暖房が効かなくなってしまいます。


冷暖房の効きが悪くなってきた時はもちろんですが、「室外機から大きな音がする」「室外機の振動が激しい」といった不具合も、コンプレッサーの異常を知らせるサインです。重要な部分だけに、コンプレッサーの修理は高額になりやすく、故障した時は基本的に買い替えが推奨されます。


ちなみに、新しいエアコンは古い機種に比べ、コンプレッサーから発生する騒音・振動が抑えられている場合があります。室外機から出る騒音・振動が気になる時も、買い替えを検討するといいでしょう。



〇冷媒ガス漏れ

エアコンの内部配管の破損・腐食や、配管接続部の緩みなどが起きると、熱を運ぶ冷媒ガスが漏れてしまうことがあります。冷媒ガスが漏れると、コンプレッサーが故障した場合と同じく、エアコンが効かなくなってしまいます。コンプレッサーに問題がないのに冷暖房の効きが悪い時は、冷媒ガス漏れを疑わなければなりません。


対応の手順としては、まず冷媒ガスが漏れている箇所を特定するために「耐圧試験」を行います。室内機・内外渡り配管・室外機の3か所で耐圧試験を行い、ガスが漏れている箇所を溶接修理した後、新しい冷媒ガスを封入するという流れが基本です。(漏れ箇所によっては修繕が出来ない場合も有ります。)


大掛かりな作業になるため、どうしても修理費用が高くなり、数十万円かかってしまうケースもあります。冷媒ガスが漏れていると判断されたら、多くの場合は新しいエアコンに買い替える方がお得です。




■修理のメリット・デメリット



業務用エアコンの修理と買い替えには、どちらにもメリットとデメリットがあります。使用年数や故障の内容に加え、メリットとデメリットも考慮すると、最善の判断を下すことができます。まずは、修理のメリットとデメリットを確認しておきましょう。



〇修理のメリット

修理のメリットは、軽微な故障であれば低コストで復旧できることです。また、工期も短くて済むので、施設の営業時間外や休日などに素早く終わらせることができます。部品を交換したりちょっとしたメンテナンスを行ったりするだけで、不具合が改善するケースは珍しくありません。これで対応可能なら、買い替えよりもお得で効率的です。



〇修理のデメリット

修理のデメリットは、修理後に別の不具合が見つかる場合があることです。特に古いエアコンは劣化が進んでいるため、すぐにまた別の箇所が故障する可能性があります。そのたびに修理をするのは効率が悪く、余分な費用もかかってしまいます。


また、コンプレッサーの故障や冷媒漏れといった重大な故障の場合は、修理費用が高額になるケースが珍しくありません。さらに、古いエアコンを修理しても性能がアップするわけではないので、性能が低く冷暖房効率が悪い(=電気代がかかる)エアコンを使い続けることになります。




■買い替えのメリット・デメリット



次は、買い替えのメリットとデメリットです。「できる限り修理で済ませたい」という方もいらっしゃるかもしれませんが、買い替えの方が適しているケースは少なくないため、よく検討して選びましょう。



〇買い替えのメリット

買い替えのメリットは、元のエアコンよりも性能の高い、新しい機種のエアコンを設置できることです。最近のエアコンは、昔の機種に比べて性能がアップしており、元のエアコンが古ければ古いほど性能の差が大きくなります。


省エネ性能の高いエアコンにすれば電気代を削減できますし、結果的に温室効果ガスの排出抑制に貢献できます。また、あまり音を出さない製品を選べば、お客様やスタッフが快適に過ごせるようになるでしょう。エアコンの機能自体に見直したい点があるなら、買い替えるのがおすすめです。


さらに、新しいエアコンであれば、古いエアコンに比べて故障のリスク・頻度も低下します。古いエアコンを無理に使い続けると、故障するたびに修理の手間と費用がかかってしまうので、新しいものに買い替えた方がお得だといえます。



〇買い替えのデメリット

買い替えのデメリットは、修理に比べて費用がかかることです。重大な故障であれば、修理するよりも買い替えた方がお得になる場合もあるのですが、軽微な故障であれば修理の方が安く済みます。


また、買い替えは設備を丸ごと交換する関係上、修理に比べて工期が長くなる傾向があります。夜間や休日に工事を終えられないと、営業を休止しなければならないかもしれません。さらに、設置場所によっては更新工事自体が難しく、実施すると多額の費用がかかる可能性がある点にもご注意ください。



以上のように、業務用エアコンが故障した時は、修理が適切な場合もあれば買い替えが適切な場合もあります。コストや施工時間を抑えるためにも、使用年数や故障の内容を元に、適切な対処法を選ぶことが大切です。


もちろん、自分では判断が難しい場合も多いと思われます。まずは実績豊富な専門業者に点検を依頼し、エアコンの状態を調べてもらった上で意見を聞くといいでしょう。




英和商工では、オフィスビル・飲食店・商業施設・工場・医療施設など、多様な施設で空調機器をはじめとする設備のメンテナンスや更新工事を行っています。1969年の創業以来50年の歴史を持つ弊社は、豊富な経験と知識に基づき、現場に合った施工方法のご提案が可能です。


業務用エアコンの修理や買い替えをお考えの方は、ぜひ当社にご相談ください。また、エアコンを安全にお使いいただくため、施工後の年間保守点検プランもご提案しております。ご要望の事業者様は、ぜひお気軽にお申し付けください。