皆さんこんにちは。大阪・東京・中四国に拠点を置き全国の空調設備のメンテナンス及び工事を請け負っている英和商工株式会社です。弊社では、個人宅用エアコンから業務用空調まで幅広く対応し、皆様に安全で快適な空気環境を提供することを目指しています。
さて本日は、業務用エアコンの耐用年数について解説しましょう。耐用年数の種類と意味や業務用エアコンの寿命と法定耐用年数、業務用エアコンの寿命・耐用年数が短くなる要因などを解説するので、業務用エアコンをお使いの企業の方はぜひ参考にしてください。
■耐用年数の種類と意味
まず、耐用年数といった場合、どのような種類があり、どのような意味があるのかを解説しましょう。
▼法定耐用年数
法定耐用年数は固定資産税の手続きの際に用いる期間で、会計処理の際に参照します。法定耐用年数は物品に応じて決められています。
法定耐用年数を寿命の指標と見る場合もありますが、必ずしも法定耐用年数が来たら寿命を迎えるわけではありません。業務用エアコンの場合、使用状況や環境によっても寿命が左右されます。
▼物理的耐用年数
物理的耐用年数は部品ごとに設定されている耐用年数です。例えば、業務用エアコンの場合、フィルターの物理的耐用年数は5年、防振ゴムは10年などと定められています。
物理的耐用年数を迎えた部品はメンテナンスをしたり、交換をしたりすることで本来のパフォーマンスを維持できます。そのため、物品そのものが寿命を迎えるわけではなく、買い換える必要はありません。
▼経済的耐用年数
経済的耐用年数は文字通り経済的な耐用年数。修理や部品交換をすれば使えないことはないですが、ランニングコストが高くなり、買い換えたほうがお得な時期を表します。
経済的耐用年数には特に決められた数字があるわけではありません。使用環境や定期メンテナンスの状況などにより、買い換えタイミングも変わってきます。
■業務用エアコンの寿命と法定耐用年数
業務用エアコンの寿命と法定耐用年数を見てみましょう。
〇一般的な業務用エアコンの寿命
業務用エアコンの寿命は使用環境やメンテナンス状況によって変わってくるので、一概にこうだとはいえません。ただ、一般的には10~15年ほどで寿命を迎えると言われています。
設置から10年以上経過すると、不具合も発生しやすくなり、空調効率が悪くなることもあります。あまりに不具合が目立つようなら、買い換えも検討してください。
〇業務用エアコンの法定耐用年数
業務用エアコンの法定耐用年数を確認しておきましょう。種類によって法定耐用年数が決まっています。
▼法定耐用年数15年
建物付属設備に該当する業務用エアコン(22キロワット超)の法定耐用年数は15年と決められています。建物付属設備とは、エアコンがダクトで配管され、埋め込み形式になっているものです。家庭用のように外側に取り付けるものではありません。
▼法定耐用年数13年
建物付属設備になっている業務用エアコンのうち、22キロワット超のものの法定耐用年数は15年ですが、出力が22キロワット以下のものは13年と決まっています。こちらもダクト配管されていて、建物と一体化されていますが、出力が少なく、法定耐用年数が少し短くなっています。
▼法定耐用年数6年
建物付属設備に当てはまらない業務用エアコンの法定耐用年数は6年です。建物付属設備に当てはまるかどうかは、ダクトの有無でわかります。
このようなタイプは「器具・備品」と分類しますが、よくあるのが賃貸オフィスなどで入居時に自分で取り付けるエアコンです。建物とは一体化していませんね。
■業務用エアコンの寿命・耐用年数が短くなる要因とは?
業務用エアコンの寿命・耐用年数は使い方の影響を受けますが、寿命・耐用年数が短くなる要因があります。どのような要因か、チェックしてみましょう。
まず、定期メンテナンスを怠ると、寿命や耐用年数が短くなることがあります。
業務用エアコンはメンテナンスがされる前提で設置されています。適切なメンテナンスをせずに使い続けていると、空調効率が悪くなったり、音がうるさくなったりなどの不具合も発生しやすくなるものです。
この状態が直ちに寿命といえるかどうかわかりませんが、寿命や耐用年数が短くなる要因ではあります。
次に悪条件での使用で寿命や耐用年数を早く迎えることもあります。例えば、飲食店や工場などでは業務用エアコンが悪条件にさらされやすいです。このような場所では油分やホコリが業務用エアコンの内部に侵入することがあり、内部の劣化が通常よりも早く進むことがあります。
とは言え、飲食店や工場で業務用エアコンを使わないわけにはいきません。そこでメンテナンスやお手入れの回数を多くして、少しでも劣化が進むのを抑えたいところです。
長期間使用しない業務用エアコンが早く寿命や耐用年数を迎えることがあります。機械というものは使用を前提に作られていますが、使用しないで放置しておくと、内部が劣化し、故障してしまうことがあるのです。それが寿命や耐用年数の短縮化にもつながります。
もし業務用エアコンの使用目的がしばらくない場合は、試運転でいいので、3か月に1度は稼働させてください。これで長期間の未使用による内部劣化を防げます。
以上が業務用エアコンの寿命や耐用年数が短くなる要因ですが、少しでも長持ちさせるために次のことを心がけてください。
まずメンテナンスやクリーニングはこまめに行いましょう。定期的にメンテナンスやクリーニングをしているかで、寿命や耐用年数も大きく違ってきます。
メンテナンスといえば、利用者側で行うものとメーカー側で行うものがあります。可能な部分については利用者側で行うとしても、無理な部分はメーカーメンテナンスを受けるようにしてください。
フィルターなどは自分たちでクリーニングができますが、奥の方ともなるとできません。メーカーの専門家に依頼して、手が届かないところをお手入れしてもらいましょう。それが業務用エアコンの寿命と耐用年数を延ばすコツです。
■まとめ
今回は、業務用エアコンの寿命と耐用年数の説明をしました。
業務用エアコンの一般的な寿命・耐用年数は10~15年だと言われています。10年を超える頃から、不具合が生じやすくなり、空調効率が悪くなる、異音が発生する、電気代が高くなるなどの現象が起きやすくなります。
適切なメンテナンスを行っていない場合は、10年を満たずに不具合が発生する場合もあり、寿命や耐用年数が短くなりやすいです。
少しでも長く業務用エアコンを使いたければ、定期的なメンテナンスを行ってください。そして、自分たちでできないお手入れについては、メーカーの専門家に依頼しましょう。
英和商工株式会社では、 オフィスビル・飲食店・商業施設・工場・医療施設など、 多様な施設で空調機器などの設備メンテナンスや更新工事を行っています。
1969年の創業以来50年の歴史を持つ弊社は、豊富な経験や実績から現場に合った施工方法をご提案いたします。エアコンを安全にお使いいただくため、施工後の年間保守点検プランもご提案しておりますので、ご要望の事業者様はぜひお申し付けください。