病院や研究所などでウィルスや細菌の検査に用いられる
バイオハザード対策用クラスⅡキャビネット
通称安全キャビネットの点検作業を行うにあたり、作業者の安全を確保するために、作業前に安全キャビネット内を滅菌する必要があります。
JIS規格に定められた滅菌作業を行うことで、作業者は安全に点検作業を行うことができます。
従来はホルムアルデヒドガスによる滅菌作業が主流でしたが、ホルムアルデヒドに発がん性があるため、それに代わるものとしてJIS K3800(2021)から認められたのが、二酸化塩素ガスによる滅菌です。
ホルムアルデヒドガスとの大きな違いは、ホルムアルデヒドガスによる滅菌が半日以上かかるのに対して、二酸化塩素ガスによる滅菌作業は4時間程度で完了します。
また前述したとおり、ホルムアルデヒドには発がん性が認められてますが、二酸化塩素ガスは発がん性物質ではありません。
写真は二酸化塩素ガスが発生しているところです。
黄色くプールの臭いを強くしたようなガスが発生します。
滅菌作業時には、ガスがキャビネットから漏れないように、透明なビニルなどでシールして作業を行うので、実際には臭いもほとんど感じません。
コロナの渦中に大活躍した安全キャビネットですが、それを使われる方を守るためにも定期的な点検作業が必要であり、点検作業を行うことで安心して使っていただくことができるのです。
P.N. (000-18)
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場所
岡山県某所